女子W杯カナダ大会。
なでしこジャパンは今日が初戦でした。
対戦相手はスイスでしたが、
1-0で辛くも勝利。
スイスのバッハマンの
すごさだけが際立った試合でした。
簡単に感想をまとめてみます。
なでしこジャパン対スイスの試合結果
なでしこジャパンは
予選リーグ初戦でスイスと対戦。
世界ランクは19位でW杯初出場と、
4位の日本からすれば格下ですが、
試合は接戦に。
前半ゴール前のパスワークから
抜け出した安藤梢がGKと1対1に。
安藤が先にボールに触り、
その直後にGKと接触。
これがPK判定となり、
宮間あやがきっちり決めて1-0。
しかし安藤は負傷交代し、
菅澤優衣香がピッチに入る想定外の展開に。
前半はなでしこもそれなりに
持ち味を出していましたが、
後半に入るとスイスに
支配される時間が長くなりました。
それでも相手のミスや、
なでしこ必死の守りで何とかしのぎ切り、
なでしこもわずかなチャンスがありましたが
決めきれないまま、試合終了。
結局1-0で日本の勝利。
初戦で貴重な勝ち点3を挙げました。
今日の収穫は勝ち点3だけ
個人的な感想ですが、
今日のスイス戦の収穫は
勝ち点3を獲れたということだけ。
初戦はどのチームも
難しい試合になることが多いので、
結果を出したことは評価できるのですが、
試合内容は期待していたレベルには程遠く
正直「こんなにひどかったか?」というレベルw
もっとできると思っていたという意味です。
前半こそ連携から
チャンスも作れていましたが、
後半はほとんど見せ場なし。
原因の一つは
パスワークが機能しなかったこと。
もちろんフリーな場面では
パスはつながりますが、
相手に寄せられた場面では
パス回しがひどかったです。
出し手の精度もさることながら、
受けてのポジショニングが悪い。
相手のスペースに動いてないから、
出しどころがなくなってしまい、
相手にカットされる場面が多かったです。
ディフェンスラインからの
組み立て途中でのパスミスも同じ。
後ろで回すことも悪くはないけど、
もっと確実なプレーをしないと。
ちょっとリスクの高いパスを
出しすぎな気がします。
そのためパスがずれたり、
厳しいところにパスを出して、
スイスの選手にカットされる
なんて場面が多かった気がします。
つまり自分達で
ピンチを作ってることも多いってこと。
リスクをとっていい場面と
確実なプレーを選択すべき場面の
判断がまだできていない感じ。
ここは改善すべき点だと思います。
これは一つ一つの動作が
遅いことも関係していると思います。
トラップから次のパスまでの時間が長いってことですね。
あまり目立たないことですが、
上位国のチームは
こういうところをきっちりやってます。
動作が遅ければ
その分相手に詰められますから
引っ掛けられるのは当然。
もう少し素早さがほしいです。
次にディフェンス面。
相手がボールを持っている時の
ディフェンスの仕方があまりよくない気がしました。
相手がボールを持つと、
ずるずるとラインが下がってしまい、
ボールを持っている選手には
誰も詰めに行かない。
守備の枚数(人数)は足りているのに、
決定機を与えてしまう状況になりやすいのが気がかりです。
勿論、何も考えずに突進しても
かわされてしまうので、
うかつに飛び込めないのはわかるんですが、
相手との距離を空けすぎ。
これじゃあプレッシャーがかからない。
ボールを持っている選手には
必ず一人は詰めていき、
後ろの見方との連携で
どちらかのコースを切る、
ってことをやっていかないと、
二人まとめて交わされる危険性もあります。
今日は相手のミスにも助けられましたが
今後に向けて改善の余地はあるように感じました。
といってもこれらの問題は、
大分前から変わっておらず、
この短期間で修復できるかどうか
はわかりませんが。
なでしこの初戦を観たライバルチームが
「今大会の日本は大したことないな」
って思われたとしても
不思議ではない内容だったと思います。
もちろん試合ごとに
パフォーマンスがガラリと変わる
なんてことも良くある話なので、
今日の試合だけで結論付けることは
早計ではありますが、
今後に向けて直すべきは直しておきたい点ですね。
バッハマンがすごすぎる
今日の試合で一番目立っていたのが
スイスのバッハマン。
とても上手い選手でしたね。
何度となく、
なでしこディフェンス陣を切り崩し、
チャンスを作っていました。
アメリカのワンバックとかラピノーとか
注目すべきプレイヤーは他にもいますが、
私自身ノーマークだった選手だけに、
彼女のテクニックに驚きました。
女子サッカーの場合、
こういう選手が一人いるだけで
チーム力が一気に上がりますからね。
悔しいけれど、まともに行って
バッハマンを止められる選手は、
なでしこにはいないかなあって感じでした。
だから二人三人で止めなきゃいけないんですけどね。
そのためにも守備の連係ってのは大事なわけで、
今後強豪国と当たる際には、
バッハマンのような選手が大抵一人はいるので、
上手く対応していかないといけないですね。
しかしまあ、
バッハマンみたいな選手がなでしこにいたら、
なでしこもかなり楽になるんだろうなあ。。。
大儀見優季はポストプレーヤーって感じだし、
得点能力はあるけど、あそこまでの破壊力はない。
大野忍はテクニックはあるけど。。。
まあ、ないものねだりをしても仕方ないw
今いる戦力でどうやって戦うのか
ってのが重要ですね。
バッハマンに対するみんなの感想
スイスのバッハマンに関しては
ネットでも話題になったようです。
twitterからみんなの感想を拾ってみます。
バッハマンの推進力すごいなー
ディフェンスいてもスイスイ抜けてくる
— ドメサカブログの中の人 (@domesoccer) 2015, 6月 9
スイスの10番バッハマン破壊力あるな
— 縲絏ヨッピー (@hayn5610take24) 2015, 6月 9
突進王バッハマン。4人でやっと止まるレベル
— 増田聡 (@smasuda) 2015, 6月 9
バッハマン、すごいドリブルだった。大儀見優季選手が「(彼女のプレーは)衝撃的でした。テクニック に加えて、スピードやフィジカルも備えていて、マルタ(ブラジル代表)以上の選手かもしれません」というだけのことはある。 #nadeshiko
— 岩本義弘 (@ganpapa) 2015, 6月 9
バッハマンに3人抜きされたぞ。危なかった。キャプテン翼みたいな抜かれ方だった。
— いしかわごう (@ishikawago) 2015, 6月 9
スイス10番バッハマン、
とても素晴らしい選手。
— 石田ミホコ (@Mihoko_Ishida) 2015, 6月 9
などなど。
試合を観戦した人の多くが
バッハマンに脅威を感じたり、
能力を評価しているようです。
日本にとって救いだったのは、
今日のバッハマンには決定力がなかった点。
危ないところまでは崩されるものの、
失点に結びつかなかったのは幸いです。
最後に
あれやこれや書きましたが、
今日の勝利は、
実質予選リーグ突破をほぼ確実にした
大きな意味のある結果です。
(関連記事)
⇒ 女子W杯組み合わせ抽選結果 なでしこジャパンの対戦国情報
極端な話、
内容がどんなに悪くても、
試合に勝てば(勝ち続ければ)優勝できるわけです。
(※今日の内容で優勝できるとは思えないですが)
反省・改善材料はあるものの、
今後に向けて順調な
スタートを切ったということで
今日は日本の勝利を喜びましょう。
それからもしかしたら
決勝Tで活躍するかもしれないので
バッハマンの名前は憶えておきましょうね。
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