お見舞いの定番として人気の「生花」ですが、最近はエボラ出血熱やデング熱などの感染症に対する危機管理上の観点から、お見舞いの品として生花の持ち込みを禁止する病院が増えているそうです。
そんな「生花禁止」の動きが拡大する中で、生花に代わる商品として人気急上昇中の商品があるというので気になって調べてみることにしました。
ということで今回はお見舞いにおける生花の実状や、生花に代わって人気となっている商品についてまとめてみたいと思います。
お見舞いに生花は禁止?
お見舞いに生花を持ち込むのを禁止している病院が多くなっているそうです。
理由は上述の通りなのですが、これは法律上定められたものではなくそれぞれの病院の判断に委ねられていることだということです。
厚生労働省は
「現行の法令では生花の持ち込みを制限するものはなく、生花の持ち込みによって感染症が広がったなどの事例もこれまで把握していない。」
「生花の持ち込みに関しては個別の医療機関や関連学会が判断するべきものと考えている。」
という見解のようなんですね。
また日本感染症学会は、
「免疫不全がなければ花瓶の水や鉢植え植物は(感染症の)感染源にならない。」
「花や植物は患者に直接接しないスタッフが取り扱う」
「花瓶の水は隔日に交換して、水は患者身辺の環境から離れた流し台に捨てる」
などの予防策を提案しているそうです。
お見舞いに生花禁止の実態
お見舞い時における生花の持ち込み禁止には地域差があるらしく、最も多いのは関西で調査した病院のうち約4割が持ち込み禁止、少ないのが九州で約25%程度だったとのことです。
お見舞いの品として人気の商品
お見舞いの品として生花の持ち込みを禁止している病院ばかりではないとはいえ、
「知らずに生花を持って行ったら禁止だと言われた」のではがっかりですよね。
ということで、生花に代わる商品として人気になっている商品を紹介します。
プリザーブドフラワー
プリザーブドフラワーとは、生の花から水分をいったん抜き取り保存料と液体色素をしみ込ませるようにしたもので、色素を使うことで自然界にはない鮮やかな色にもでき、約2年程度は生花同様の色や形が楽しめるのが特長です。
水分を含んでいるため、ドライフラワーと違って触った感じは生花のように柔らかいため。生花との違いに気付かない場合もあるそうです。
自然にはない鮮やかな色に着色できるデザイン性の高さも人気のポイントとなっているんだとか。
※一例ですが楽天市場の出品商品を紹介しておきます。
(追記)
リンク切れのため差し替えました。
ボトルフラワー
ボトルフラワーとは、乾燥機械を用いて乾燥させた花をガラス製のボトルの中に密封したもの。
特殊加工したドライフラワーと言えますが、機械を使って特殊な方法で乾燥させることでシワシワにならず、生花の姿のままを保つことができるそうです。
ドライフラワーの場合は時間の経過とともに色褪せたり、水分を失ってボロボロと崩れてしまうのですが、ボトルフラワーは湿気を吸収するシリカゲル入りのガラス容器に密閉されているので、かなりの長期間美しさが保てるのが特長です。
お手入れもボトルの表面を軽くふき取るだけでOKなので簡単。
価格はプリザーブドフラワーよりやや高価ですが自然のままの色合いが好きな方はボトルフラワーを選ぶ人も多いそうです。
※一例ですが楽天市場の出品商品を紹介しておきます。
(追記)
リンク切れのため差し替えました。
メッセージが描かれたバルーン
まだ日本ではなじみが薄いようですが、じわじわと人気が出てきているのが「メッセージが描かれたバルーン」だそうです。
欧米ではお見舞いに「GET WELL SOON!(早くよくなってね)」というメッセージが描かれたバルーンを贈ることが多いそうです。
その文化が日本にもやってきたということでしょうか?
カラフルな色合いのバルーンには気持ちを浮き立たせる効果があり、窓から見える光景も明るくなるという点に注目が集まっているようです。
※一例ですが「メッセージバルーン お見舞い」の商品検索結果リンクを貼っておきます。
電報やメール
これは「お見舞いの品」とは言えないかもしれませんが、参考まで記しておきます。
お見舞いは本来直接会いにいくべきものですが、「治療中の姿を家族以外に見られたくない」と面会を好まない人もいることに着目したことから生まれたものですね。
「見舞いにはいかないけど気持ちは伝えたい。」
そんな方にはぴったりの商品です。
電報の中でもニーズが高いのが「ギフト付き電報」だそうです。
一方メールですが、入院先の病院にメールを送ると病院がそれをプリントアウトして患者さんに手渡してくれるサービスを行っている病院があるそうです。
戸田中央総合病院(埼玉県戸田市)は、10年以上前から患者宛ての「お見舞いメール」をプリントして渡すサービスを行っている病院の一つ。
お見舞いメールを送りたい人は病院のホームページからメッセージを入力すれば、それが病院の総務セクションに届き病棟スタッフがプリントされたお見舞いメールを本人に届けるというシステムになっているそうです。
その他
他には手書きの手紙や写真(画像)、動画などを郵送で送るというもの。
例えば、長期療養中の患者さんの中にはかわいがっていたペットに会いたいと思っている人もいるので、そういう人にペットの画像を撮り貯めてアルバムやフォトブックにして送ったりするのも喜ばれるそうです。
以上簡単ではありますが、生花に代わるお見舞いの商品としてご検討の参考になれば幸いです。
どんな商品を選ぶにしろ、患者さんが喜ぶもの、気持ちが晴れやかになるものを選びたいですね。